近年、タクシー業界ではキャッシュレス化が進んでいます。
東京五輪でたくさんのお客さんを乗せたいならキャッシュレス決済は必須と言えます。
リクルートが手掛けるキャッシュレス決済「エアペイ」はタクシーに導入できるのでしょうか。
タクシーのキャッシュレス化のメリットやデメリットも詳しく解説していきます。
エアペイはタクシーの決済に導入可能?
リクルートグループが運営する電子決済システム「Airペイ(エアペイ)」をタクシーの決済に導入することは可能です。
エアペイを導入するために必要なものは、以下の4点です。
- iPadもしくはiPhone
- エアペイアプリ
- エアペイカードリーダー
- エアペイ審査の合格
以上の4点だけです。
iPadやiPhoneは個人でも所有している人も多いことでしょう。
エアペイアプリは他のアプリと同じくストアから無料で入手することができます。
電子決済の実際のやり取りで必要になるエアペイカードリーダーを入手するには、エアペイ公式サイトにある「申込む」ボタンから取り寄せる必要があります。
申し込みが完了すると審査が始まり、無事に審査に合格するとカードリーダーが送られてくるという仕組みになっています。
審査完了までの期間は公式サイトでは通常3日程度とされていますが場合によっては3週間程度時間がかかる場合もあります。
ちなみに審査の結果によって使用できるクレジットカードや交通系電子マネーなどが制限される場合があります。
以上の4点がそろえば電子決済システムをタクシーに限らず、あらゆる商売に使用しはじめることができます。
決済にかかる手数料は3.24%~3.74%となっており、クレジットカードのブランドや電子マネーブランドによって適応される手数料率が異なっています。
そのほか月額固定費はなく無料となっています。
初期費用としてはエアペイカードリーダーのレンタル料金19,800円、お持ちでなければiPadもしくはiPhoneの新規購入代金くらいで済みます。
2019年2月時点ではエアペイカードリーダーの新規レンタル料金を1台目に限って0円にするキャンペーンを行っておりiPadやiPhoneをお持ちのユーザーであればほとんど無料で利用開始することができます。
(審査に合格する必要はあります)
- エアペイをタクシーの決済に導入することは可能です
- エアペイを導入するのに必要なもの4点
- iPadもしくはiPhone
- エアペイアプリ
無料 - エアペイカードリーダー
審査に通ると送られてきます
19,800円 - エアペイ審査の合格
申し込みから通常3日程度
- 決済にかかる手数料は3.24%~3.74%
- 月額固定費は無料です
既に導入しているタクシー会社はココ
電子決済システムを導入しているのは今のところ大手である日本交通などが中心となっています。
そんな日本交通でも残念ながらAirペイはまだ導入されていません。(2019年2月時点)
電子決済システムの導入に対する初期費用が高いイメージが定着しており普及が進まない原因となっています。
そのせいかインターネット検索で「エアペイ 使える タクシー」などと検索してみても全くヒットしない状態にあります。(2019年2月時点)
ですが、エアペイであればiPadやiPhoneを持っていれば限りなく小さいコストで電子決済システムを導入することができます。
ApplePayなどと比較してしまうとまだまだマイナーなため、現状だと個人タクシーを中心とした普及にとどまっているようです。
たとえば浜松個人タクシー「タイタン」では、公式サイトでもAirペイが導入済みであることが掲載されています。
エアペイの特徴である多種類のクレジットカード、交通系電子マネー、DocomoのiD、QUICPay(クイックペイ)といったその他幅広い電子マネーへ対応していることが生かされています。
- 大手の日本交通などは電子決済を導入いているがAirペイは導入されていません
- Airペイを導入しているタクシー会社は少ないのが現状です
タクシーにエアペイを導入するメリット
エアペイをタクシーに導入するメリットは以下の点があげられます。
- 対応している決済手段の豊富さ
- 現金盗難の防止など防犯対策になる
- 東京オリンピックを控え外国人観光客の決済手段ニーズに対応できる
- 支払業務をスピードアップして効率化できる
それぞれを解説していきます。
1.対応している決済手段の豊富さ
エアペイのメリットとして、数多くの決済手段に対応していることが挙げられます。
クレジットカードでは、VISA、MasterCard、アメリカンエクスプレス、JCB、ダイナースクラブ、ディスカバーに対応しています。
交通系電子マネーでは、Suica、Pasmoなど主要なサービスに対応。
その他電子マネーでは、Docomoユーザーに多いiDのほか、QuickPayやSuica、ApplePayにも対応させることが可能です。
決済手数料も業界最低水準を標榜しており、月最高6回の振り込みが可能で振込手数料も無料となっています。
決済の利便性向上によって電車などの交通機関を経由した新規顧客獲得を見込むことができるメリットがあります。
2.現金盗難の防止など防犯対策になる
現金支払いを中心とした決済業務を利用していると常に強盗や最悪の場合、運転手の命に係わる問題が心配されます。
決済業務を普及が加速している電子決済へ移行していくことによって車内に保管する現金量が減少。
結果として防犯対策につながる可能性が期待できるのもメリットです。
3.東京オリンピックを控え外国人観光客の決済手段ニーズに対応できる
円安ドル高や2020年の東京オリンピック開催を前に、外国人観光客の増加が連日ニュースとなっています。
首都圏を中心にタクシーを利用する外国人にとって異国の現金通貨による支払いは大きな負担となります。
ApplePayやクレジットカードなど世界中で使えるサービスをタクシー内でも簡単に使えるとなれば、あなたのタクシーが交通手段の第一選択肢として選ばれる可能性が高まることでしょう。
4.支払業務をスピードアップして効率化できる
現金決済と比較して電子決済であれば、カードリーダーでの読み込みによって一瞬で決済が完了します。
たとえ外国語が分からなかったとしても、現金支払いと違ってジェスチャーなどで瞬時に決済を促すことができスムーズに業務を行えます。
日本人が相手であったとしても、小銭額の調整(支払いやお釣りの返却)などで双方が手間取る時間を削減することができます。
以上の4つがエアペイのメリットとして挙げられます。
- 対応している決済手段の豊富さ
クレジットカード、交通系電子マネーなど主要サービスに対応 - 現金盗難の防止など防犯対策になる
車内に保管する現金が減る - 東京オリンピックを控え外国人観光客の決済手段ニーズに対応できる
海外からの旅行客から交通手段の第一選択肢として選ばれやすくなる - 支払業務をスピードアップして効率化できる
一瞬で決済が完了します
タクシーにエアペイを導入するデメリット
メリットがある一方でデメリットは以下の通りです。
- 2台以上のタクシーへの導入コストの重たさ
- 決済手数料をめぐる取り扱い
- Androidには非対応
- 電子機器の操作が苦手なドライバーにとっては苦痛
- 電子機器のトラブル
詳しく解説していきます。
1.2台以上のタクシーへの導入コストの重たさ
2019年2月時点でカードリーダーレンタル無料のキャンペーンが開催されており、ほとんど負担なく利用開始することができるようになっています。
しかしながらこれは、1台目のみレンタル料が無料というキャンペーンであって2台、3台と利用する場合には1台ごとに19,800円の端末貸与料金がかかります。
そのため、会社で契約する場合にはタクシーの台数分だけ重い初期負担がのしかかってくることになります。
これが、今は個人タクシー中心の普及となっている理由の大きな要因となっています。
2.決済手数料をめぐる取り扱い
クレジットカード決済や電子マネー決済には支払い額の3.24%~3.74%の決済手数料がかかります。
これをドライバーの売り上げから差し引く形態となっている場合には、導入意欲を低減される要因となりえます。
3.Androidには非対応
Appleユーザーと双肩をなすシェアを誇るアンドロイド端末には対応していないのが残念なところです。(2019年2月時点)
4.電子機器の操作が苦手なドライバーにとっては苦痛
タクシー業界の人手不足な状況では、ドライバーの高齢化も進んできています。
カードリーダーの使いかたはそれほど難しいものではありませんが、スマートフォンなどを持ったことがないドライバーにとっては困難を感じるかもしれません。
電子機器操作に慣れていないドライバーに電子決済端末の扱いを強要することは、かえって業務効率や顧客満足度を低下されてしまう恐れがあります。
ただ、深夜まで行われている電話サポート(年中無休 TEL:0120-39-4861 営業時間:9:30~23:00)も用意されています。
また、昼間であればエアペイヘルプデスクによるチャットサポートも行われています。
5.電子機器のトラブル
電子端末に故障はつきものですが、エアペイではカードリーダー到着月を含めて6か月以上経過した後の機械故障については有償とされています。
故障による端末交換には19,800円がかかってしまいます。
コストのほかにも、端末が交換されるまで電子決済システムを使えないことによる業務への支障が心配されます。
以上がエアペイをタクシーに導入するデメリットです。
- 2台以上のタクシーへの導入コストの重たさ
2台目以降は1台19,800円の端末貸与料金がかかります - 決済手数料をめぐる取り扱い
支払い額の3.24%~3.74%の決済手数料がかかります - Androidには非対応
アンドロイド端末には非対応です - 電子機器の操作が苦手なドライバーにとっては苦痛
ドライバーの高齢化が進んでいるのでスマートフォンの扱いが難しい場合があります - 電子機器のトラブル
カードリーダーの到着から半年以降の機会故障は有償です
まとめ
当記事の内容をまとめます。
- エアペイをタクシーの決済に導入することは可能です
- エアペイを導入するのに必要なもの4点
- iPadもしくはiPhone
- エアペイアプリ
無料 - エアペイカードリーダー
審査に通ると送られてきます
19,800円 - エアペイ審査の合格
申し込みから通常3日程度
- 決済にかかる手数料は3.24%~3.74%
- 月額固定費は無料です
- 大手の日本交通などは電子決済を導入いているがAirペイは導入されていません
- Airペイを導入しているタクシー会社は少ないのが現状です
- タクシーにエアペイを導入するメリット
- 対応している決済手段の豊富さ
クレジットカード、交通系電子マネーなど主要サービスに対応 - 現金盗難の防止など防犯対策になる
車内に保管する現金が減る - 東京オリンピックを控え外国人観光客の決済手段ニーズに対応できる
海外からの旅行客から交通手段の第一選択肢として選ばれやすくなる - 支払業務をスピードアップして効率化できる
一瞬で決済が完了します
- 対応している決済手段の豊富さ
- タクシーにエアペイを導入するデメリット
- 2台以上のタクシーへの導入コストの重たさ
2台目以降は1台19,800円の端末貸与料金がかかります - 決済手数料をめぐる取り扱い
支払い額の3.24%~3.74%の決済手数料がかかります - Androidには非対応
アンドロイド端末には非対応です - 電子機器の操作が苦手なドライバーにとっては苦痛
ドライバーの高齢化が進んでいるのでスマートフォンの扱いが難しい場合があります - 電子機器のトラブル
カードリーダーの到着から半年以降の機会故障は有償です
- 2台以上のタクシーへの導入コストの重たさ
日本は世界的に見てキャッシュレス決済が遅れています。
しかし、東京五輪が開催されるのでキャッシュレス決済が広まることは間違いありません。
海外からの旅行客やスマートに決済をしたい方からはキャッシュレス決済が喜ばれます。
このキャッシュレス化の波に乗ってエアペイを導入するのはいかがでしょうか。
個人タクシーではAirペイで交通系電子マネーの決済はできません。