IT大手の楽天が手がけるキャッシュレス決済サービス「楽天ペイ」はその利便性の高さが認められてユーザー数を着実に増やしています。
現金不要で手軽に買い物できるのが楽天ペイの魅力ですが、あまりの手軽さからついつい不要なものまで買ってしまうケースも珍しくありません。
できればクーリングオフ・キャンセルで返金対応してほしいと希望される人もいます。
楽天ペイで支払った商品をクーリングオフ・キャンセルできるのでしょうか?
当記事では楽天ペイで支払った商品をクーリングオフ・キャンセルできるのか解説していきます。
楽天ペイで買った商品のクーリングオフ・キャンセルは可能
結論から申し上げると、楽天ペイ支払いで買った商品のクーリングオフ・キャンセルは可能です。
楽天ペイでは技術的に決済処理を取り消すことができるため、商品を販売した店舗の合意があればキャンセルできます。
ただし、クーリングオフというのは訪問販売や電話勧誘販売などにのみ適用される契約から一定の期間内であれば購入者が一方的に解除できる制度のことで、店頭での直接取引やネットショッピングには適用されません。
一般名詞としてクーリングオフという言葉をキャンセルの同義語として使用されるケースが増えていますが、法律的に厳密に言うとクーリングオフには該当しません。
エステの契約や学習塾など継続的な契約に対する支払いを楽天ペイで決済したのであればクーリングオフに該当しますが、楽天ペイが使える提携店の殆どはクーリングオフの要件を満たしていませんのでこの場合の支払い取り消し処理は単なるキャンセルです。
- 楽天ペイの支払いで買った商品のクーリングオフ・キャンセルは可能です
- クーリングオフとは、訪問販売や電話勧誘販売などにのみ適用される契約から一定の期間内であれば購入者が一方的に解除できる制度のことです
- クーリングオフとキャンセルは異なります
クーリングオフ・キャンセルしたい時の手順
楽天ペイで支払いをした購入者がキャンセルするときの手順は「購入した店舗に商品を持参してキャンセルを申し出る」だけです。
店舗側がキャンセルを認めれば店舗側がキャンセルと返金の手続きをしてくれるので、楽天ペイアプリをチェックしてキャンセルが成立していることを確認すれば完了です。
楽天ペイで決済を処理した店舗側は該当の決済を取り消し処理することでキャンセルとなります。
スマレジでのキャンセル手順は以下の通りです。
- 取引履歴一覧を表示
- 取引履歴一覧の中からキャンセル処理する取引を選択し詳細画面を表示
- 返金処理をするを選択
- 表示される電子サイン画面にお客様自身の手でサインを頂き「サイン完了」を選択
以上でスマレジからのキャンセル処理が完了し返金処理がおこなわれます。
楽天ペイ店舗アプリでの処理は以下の手順で行います。
- アプリ起動後「取引履歴」をタップ
- 該当取引の期間を入力後「期間を指定」をタップ
- 絞り込み表示されたキャンセル処理対象の取引をタップ
- 表示内容を確認し「取引の取消」をタップ
- 取消内容が表示されるので問題がなければ「この取引を取消す」をタップ
- 最終確認のボタンが表示されるので「はい」をタップ
- 表示される電子サイン画面にお客様自身の手でサインを頂き「サイン完了」をタップ
以上でアプリからのキャンセル処理が完了し返金処理がおこなわれます。
上記の方法で申し出のあった楽天ペイ決済による取引をキャンセルすることができます。
返金処理はキャンセル手続完了と同時に実行されますが、お客様のアプリ側に反映されるまでには少し時間がかかります。
スポンサーリンククーリングオフ・キャンセルの期間
法律で決められているクーリングオフの期間は以下の通りです。
購入の方法によってクーリングオフが適応される日数が異なる点がポイントです。
- 訪問販売、訪問購入
- 電話勧誘販売
- 特定継続的役務提供契約(エステや美容施術のコース契約、語学教室や塾などの回数券購入、結婚相談所の回避など)
- 業務提供誘引販売取引(モニター商法、リモートワーク、内職契約など)
- 連鎖販売取引(マルチ商法)
以上に該当する商品や契約を楽天ペイで支払っている場合はそれぞれ8日間、20日間以内であればクーリングオフで一方的に契約解除できます。
クーリングオフは書面で行うよう法律で定められており、内容証明などで契約を開場する旨を郵送してください。
上記に該当しないクーリング以外のキャンセルに関しては法律による決まりはありません。
販売者やサービスを提供する事業者が独自のルールとしてキャンセル期間を設定しているので、ルールに従って期間内にキャンセル手続きを行ってください。
ちなみに、キャンセル料などが設定されている場合は個別事例で対応が代わります。
一度楽天ペイ支払いをキャンセル処理してからあらためてキャンセル料の負担を求めるのが一般的ですが、どういう扱いになるのかは事業者にきちんと確かめておきましょう。
- クーリングオフ
- 8日間・・・訪問販売、訪問購入、電話勧誘販売、特定継続的役務提供契約
- 20日間・・・業務提供誘引販売取引(モニター商法、リモートワーク、内職契約など)、連鎖販売取引(マルチ商法)
- クーリングオフは期間内なら一方的に契約解除できます
- キャンセルの場合は法律の決まりはありません
クーリングオフ・キャンセルできないケースとは
クーリングオフができないのは以下のようなケースです。
- 店舗や営業所での支払い
- ネットショッピングや通信販売
- 全部または一部が消費された指定消耗品(洗剤、化粧品など)
- 自動車
- 消費者に該当しない法人や事業者による契約
- クーリングオフ制度の対象外の商品やサービス
- 3000円未満の現金取引
- クーリングオフ期間を過ぎている
上記に該当する場合はクーリングオフができず、楽天ペイ支払いを取り消して返金処理を求めることも不可能です。
店舗や営業所での支払いはキャンセルで返金対応してもらえる可能性はありますがあくまでも店舗側の営業的判断や行為によるものであり義務ではありません。
キャンセルの可否判断は店舗が行うので拒否されれば返金は不可能です。
- クーリングオフ・キャンセルができないケースがあります
- キャンセルは店舗の義務ではありませんので、拒否される可能性があります
まとめ
当記事の内容をまとめます。
- 楽天ペイの支払いで買った商品のクーリングオフ・キャンセルは可能です
- クーリングオフとは、訪問販売や電話勧誘販売などにのみ適用される契約から一定の期間内であれば購入者が一方的に解除できる制度のことです
- クーリングオフとキャンセルは異なります
- クーリングオフ
- 8日間・・・訪問販売、訪問購入、電話勧誘販売、特定継続的役務提供契約
- 20日間・・・業務提供誘引販売取引(モニター商法、リモートワーク、内職契約など)、連鎖販売取引(マルチ商法)
- クーリングオフは期間内なら一方的に契約解除できます
- キャンセルの場合は法律の決まりはありません
- クーリングオフ・キャンセルができないケースがあります
- キャンセルは店舗の義務ではありませんので、拒否される可能性があります
クーリングオフもキャンセルもできればしない方が楽ですね。
自分が納得した楽天ペイの使い方を心がけていきましょう。